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今、挑戦する人たち

鳥 取

小泉 傑さん:鳥取県琴浦町

琴浦町

玄関の土間を見上げると、3階分はあろうかという高さに太い梁。琴浦町に残る国指定重要文化財の河本家住宅。この保存会で小泉さんは活動しています。
小泉さんはもともと町役場で働いており、その業務を通して400年の歴史を持つ河本家を知ることになりました。その後タイミングが重なり、定年を前に保存会へ。
日々訪れる観光客の対応や展示会などの企画、月1回開催している論語塾の運営など、河本家と行政をつなぐ役目を担っています。

河本家の特徴は、現在も第16代ご夫婦がそこで暮らしていらっしゃるということ。
地元有志が集まり、保存会が発足したのは平成14年。それまでも自治体任せでなく自分たちで家や古典籍等を管理してきたことが何よりすごいと、小泉さんは言います。
しかし、人が住んでいるからこそプライバシーを守ることも考えなければならず、国内外を問わない観光客への対応や貴重な資料の保存にも難しさがあります。

「維持していくためには入場料もとらないといけないですよ。でもね、使用に制限をかけてはいけないと思うんです。何でも受け入れる。そういう心持ちでいると、素敵な使い方をしてくれる人はたくさんいるからね。」
小泉さんと一緒にそう語ってくれたのは、河本家のご当主。最近行われたという、敷地内での写真撮影の様子や小泉さんの今後の構想を楽しそうに話してくださいました。

客間にかかる「稽古有文館(けいこゆうぶんかん)」の書。十三代目当主が居宅に付けた館号であり、河本家の家訓だそうです。その意味は「古に学び学を成せ」。
その家訓を体現するご当主のもと、河本家には小泉さんのように古きを学び新しきを興す人が集っています。

▼「河本家住宅」の詳しい情報はこちら
http://kawamotoke.com/